目次
はじめに
近年、質問をされたときに首をかしげたり、
「わからない」とすぐに言ってしまう子どもが多いことがことが取り上げられています。
「間違ってはいけない」「間違えるくらいなら、わからないと言う方がいい」
というような理屈のもとにこのような子どもが増えているようです。
社会に出たときのことを考えると、このようになんでも考えないで「わからない」と
言ってしまうことは危険です。
そもそも何が問題なのかを探さなくてはならなかったり、
いくつかの方法でアプローチしてみて最適なものを見つけ出したりする能力が
自分で生きていくためには必要な力です。
また、見つけ出した解決方法も、状況が変化すれば、試行錯誤を繰りかえして
また新しい方法を考えなければなりません。
そのため、今回は、生きるために必要な考える力を養う方法として、
フィンランドでも積極的に行われている「フィンラド式読み聞かせ」をご紹介します。
考える力を養うフィンランド式読み聞かせとは
「読み聞かせ」と聞くと、お父さんお母さんが本を読んで子どもに聞かせるという方法を
思い浮かべると思います。
しかしフィンランドでは、一方的な読み聞かせではなく、
途中で読むのを止めて子どもに質問を投げかけるのが特徴です。
フィンラド読み聞かせをするときの3つのポイント
①質問を投げかける
絵本はあくまでもツールと考えます。つまり話のネタみたいなものです。
大切なのは会話を楽しむことです。
「この子が自分だったらどうしたかな?」「そうすると、この相手はどう思うかな?」
と独自のストーリー展開をこどもにさせてあげるようにしてください。
最初はこどももうまくいかないかもしれませんが、
ゆっくり自由に答えさせるようにさせてあげてください。
②どんな意見でもまずは肯定を
対話のポイントとしては、子どもに自由に答えさせることです。
予想しなかった回答をしたときも、
「へえ~それは思いつかなかった!」「そりゃあ楽しそうだね!」
と、とにかくほめてあげてください。
受け入れてもらえる安心感があると、想像力や発想力などを使うことが楽しくなり、
力を発揮しやすくなります。
③さらに突っ込んでして深堀しよう
「どうしてそう思ったの?」と理由をきいてみましょう。
子どもなりに理由があったり、実生活で起きた出来事と関連性があることもあります。
ここで大切なのは、自分の考えに対して、理由もセットで答えることができる能力です。
フィンランド式読み聞かせで生きるのに必要な「考える力」を身につけよう
フィンランド式読み聞かせを通じると生きるための力の一つである「考える力」を
身につけることができます。
なぜなら相手の立場に立つ、もしくは相手から見た自分を考えるというトレーニングを
読み聞かせを通じて、実践することができるからです。
メタ認知は自分の認知活動自体を自分で認知することです。
わかりやすく説明すると,自分はこれを知っていることを知っている,
どうすれば分かるのかを知っている,自分はこれをするのにどの程度時間がかかる
といったようなことをメタ認知と言います。
そして、このフィンランド式読み聞かせは、
子ども版メタ認知トレーニングと言ってもいいかもしれません。
実際、ある問題を当事者として考える・部外者(絵本の登場人物を自分と置き換えて考えてみた場合)として
考えるだけでも、見え方がずいぶん異なってきます。
このようにして離れて考えることで、新たな解決策を見出すこともできるのです。
さいごに
昔から、絵本の読み聞かせは幼児にも行われてきました。
しかし、フィンランド式読み聞かせは、新しい絵本の読み聞かせをもたらすものです。
ぜひ、現在絵本の読み聞かせをしてあげている方は、
フィンランド式読み聞かせを試してみてください!
こどもの予期せぬ発想にパパ・ママも楽しむことができると思います!
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